フリーランスのための法律を元弁護士が解説!vol1
ウェブライターの方は、Twitterやブログなどで
- 月収
- 年収
- 売り上げ
- 文字単価
- 1日に書いた文字数
などを公開している方が多いです。
先日、これについて私が「売り上げ自慢ばかりするなんて、どうかしている」という趣旨の意見を出したところ、「公開して何が悪い」「モチベーションアップにつながっている」などという激しい反論を受けました。
どうもウェブライターの方は、よほど売り上げや単価などが重要と思っているようなので、この問題について考察してみます。
1.今回私に向けられた攻撃とそれに対する反論
今回、多くの方が私に対し「ウェブライターが月収、単価、売り上げを公開して何が悪い」と言って責めていたようでした。
私が「文字の早打ちの動画を公開するなんて自己顕示の固まりでアホの極みではないか」と言ったところ「早くても良い記事を書ける」という的外れな反論をしている人もいました。
また私のことを「真実と異なることでも、騒いだら信じると人もいると思って言ってるだけの哀れな人だ」という意味の分からない反論をしている人もみかけました。コレに関しては本当に理解不能としか言いようがないです。
まず私が言っているのは「ライターが自己顕示のために早打ち自慢するなんて、意味不明」ということであり「早いから記事質が悪い」とはひと言も言ってません。実際、激撃ちのようにキーボードを早くタイピングできたからといって、それだけ仕事をできるわけがないことは明らかです。なぜそんなことがわからないのか?反対に意味がわからないです。
それを「記事質が悪いわけじゃない」などと自ら弁明してくるのは、反対にそういった自覚があるからではないでしょうか?
また、私は誰かに何かを信じてほしいから言っているのではなく、この業界のくだらない体質に見かねてつぶやいてしまっているだけです。なぜ「騒いだら信じる人が少しでもいると思って必死で言っている」という評価になるのか?本当にその方の思考回路が理解できません。
2.月収売り上げ報告で私が「くだらない」と思うパターンとは
「他人の月収報告はモチベーションアップになるのに、やめろとかうるさく言うな」みたいな反論もみかけました。
実際、私も年収や月収、単価を公開することがすべて悪だと言っているのではありません。
よくない、情けないと思うのは以下のようなパターンです。
2-1.大げさ
1つは嘘や大げさです。ウェブライターに限らずブロガーやアフィリエイターなどもそうですが、はっきり言ってネットは嘘つきだらけです。売り上げや単価、月収などについても嘘つきがいっぱいです。
嘘や大げさで「大もうけしてる」などと騒ぎ立ててフォロワーを集めてちやほやされている人たちをみていると、嘘つき本人も取り巻きの連中も含めて「バカなじゃないか」と思い(まぁ実際にバカなんですが)、本当にうんざりした気持ちになります。
2-2.極端な自己顕示
早打ちなどにもみられることですが、わけのわからない自己顕示にはうんざりです。キーボードを早く打てたから何だというのか?「早くても良い記事を書ける人がいる」と言っても限度ってもんがあります。それは議論のすり替えでしかありません。
本当にその人が言ってるように1日3万文字も4万文字も量産できるなら、ウェブライターなんかやらなくても他にいくらでも稼げる道がありますよ。標準よりめちゃめちゃ能力高い人ってことになりますから。自宅でウェブライターやってるような人材じゃないでしょう。
私自身が事務処理能力がめちゃくちゃ早い方ですから、一般の人の限度ってもんがわかります。極端な嘘はすぐに見抜けるのです。
要は、こういう浅はかで自己顕示の固まりのような月収報告や単価の報告が嫌いなのです。
真摯に頑張っている方によりまじめな報告に関してどうこう言うつもりはまったくありません。
3.ウェブライターは月収、収入しか自慢するもんがないつまらん仕事か?
私が一番言いたいのは「ウェブライター、月収、売り上げばかり言ってるが、お前らにはそれしかないんか?」ってことです。
普通、人に仕事を聞くとき「何の仕事してるの?どんなことしてるの?」とは聞いても、いきなり「給料何円?」とか聞きませんよね。そんなの聞かれたらどん引きですし、相手を頭のおかしい人だと思うでしょう。
また、相手の方から「俺は年収〇〇円の人間」とか言ってきたら、うさんくさくないですか?
仕事自身に内実が伴っていて充実感があれば、収入のことばかり言わないはずですよ。
月収のことばかり言うのは、反対に言うと「それしかないから」でしょう。月収でしか自分の仕事をはかれないなんて、何とくだらない仕事なのでしょうか。そんなんで、よく仕事を続けられるなって思います。
もちろん収入は大事ですが、仕事はそれだけじゃないでしょう。いろんな矜恃やこだわり、やりがいってもんがあります。
それがあるから仕事は辞められないんですよ。
それを月収、単価、文字数など低レベルな部分に落とし込まれるのは、仕事を侮辱された気がして気分が悪いです。
4.月収、売り上げ、単価を言うのは下品と思っている
補足ですが、私は自分の月収や売り上げ、単価なんかをことさらに顕示するのは「下品」と思ってます。これについては、もしかして前職(弁護士)や年齢が影響しているのかもしれません。
弁護士はすぐに「格調」とか「品位」とか言うので。私は今は弁護士業界から離れて久しいですが、やっぱそこまで下品にはなれないです。
たとえば私は「単価交渉」すら下品だと思っています。
以前クライアントの方に単価が低すぎてお断りするとき、「断るふりをして単価交渉しようとしている」と思われるとイヤなので「下品な単価交渉とは捉えないで下さい」と言ったことがあります。すると相手の方は「下品ですか?」と言ってキョトンとされていました。
まぁ、一般には単価とかの話しは下品ではないのかもしれません。
しかし月収や年収、単価や文字数などの自分の収入のことさらな顕示は、私にとってはゲスの極みです。
5.純粋に頑張った成果なら応援したい
ただ誤解しないでほしいのは、純粋に頑張っている成果として「今月は〇〇万だった!単価が上がった!」と喜んでいるのを「やめろ」と言っているのではないということです。そういうのは素直な気持ちで応援したいし、実際に知らない人でも「よかったですね!」って声をかけることが多いんです。
そうじゃなくて、嘘つきと極端な自己顕示がウザくて気持ち悪いってことなんです。
この違い、わかっていただけますでしょうか?
わかってもらえると嬉しいんですがね。難しいかなぁ。。。
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