フリーランスのための法律を元弁護士が解説!vol1
日本では、特に都心部で、朝のラッシュアワーの満員電車がすごいですよね。
男性の方は「痴漢と間違われるかも」という不安をお持ちのケースがあると思います。
また、中には実際に痴漢をしてしまうこともあるかも知れません。
電車で「痴漢!」と言われたら、どうすれば良いのでしょうか?逮捕を避ける方法はあるのでしょうか?
今回は、電車で痴漢と言われたときの対処方法を、元弁護士のライターぴりかが解説します。
1.逃げるのはNG
痴漢と間違われたとき、逃げてしまう方がおられます。
昨年には、痴漢と言われた方が逃げようとして、線路上に飛び降りて亡くなるという、痛ましい事件もありました。
このように、線路に飛び降りるのは論外ですが、痴漢の疑いをかけられたときに逃げるのはお勧めできません。
逃げると、後で捕まったときに「なぜ逃げたのか」「逃げると言うことは、やったということだ」と言われてしまうからです。
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2.毅然とした態度を貫く
それでは、痴漢と言われたら、どうしたらよいのでしょうか?
大切なのは、毅然とした態度をとることです。
痴漢に間違われたら、はっきりと大きな声で「私はやっていない」と言いましょう。憤慨してもかまいません。
相手がでっち上げている場合、被疑者がはっきりと否定して堂々としていれば、これ以上言っても無駄だと思って諦めるでしょう。
相手が勘違いしていた場合には「間違いだったのかも」と気づく可能性もあります。
3.名刺を渡して立ち去る
痴漢と間違われたときに、やっていないことをはっきりと告げたら、相手に対して連絡先を告げて、何かあったら連絡しても良いと伝えましょう。そのまま立ち去るのがベストです。
その後、相手から連絡が無ければ、トラブルを回避できたということです。
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4.目撃者を探す
また、痴漢と間違われたとき、周囲の人に声をかけて目撃者を探すことも有用です。
もしかして、誰かが様子を見ていたかも知れません。
実際に、近くの人がたまたまスマホでビデオ撮影していたことから、痴漢えん罪を証明できたケースなどもあります。
5.なるべく駅員室に行かない
痴漢と言われたら、多くのケースで駅員室に連れて行かれてしまいますが、駅員室にはなるべく行かない方が良いです。
駅員室に連れて行かれると、そのまま警察を呼ばれて逮捕される、という流れになりやすいからです。
6.弁護士を呼ぶのが最善
駅員室に行かないと言われても、その場の雰囲気で連れて行かれそうになったら、どうやって回避すれば良いのか?と思う方がおられるでしょう。
この場合、弁護士を現場に呼ぶのが最善です。
弁護士に電話をしてかけつけてくれることになったら「弁護士が来るまで待ってください」と言って、駅員室に行かずに済みますし、弁護士が到着したら、その場で対応してもらうことができます。
たとえば、弁護士が被害者(と主張する人)に対して名刺を渡し、被害者や警察に対して「今後は私が責任を持って被疑者と連絡をとります。何かあったら私に連絡をしてください」と言えば、逮捕までされないケースが多いです。
実際に痴漢しているケースであっても、弁護士が「必ず弁護士が間に入って示談交渉を進めます」と言えば、逮捕されずに済む可能性が高くなります。
その後、実際に示談が成立したら、不起訴処分となって罪に問われることもありません。もちろんえん罪なら、きっちり間違いであることを明らかにして、不問にしてもらうことができます。逮捕されずに普段通りの生活を維持したまま、すべてを解決することができます。
「弁護士の知り合いなんていない」という方は、各弁護士会の当番弁護士制度を利用してみるのも1つの方法です。
また、弁護士保険に加入していたら、ヘルプコールで、弁護士にその場で電話相談することもできます。
万一の場合に備えて事前に弁護士に相談をしておいて、何かあったら対応してもらう約束をしておくと、トラブルに巻き込まれたときにつながりやすいので安心です。
「電車などで痴漢と間違われるのがこわい」、という方は、まだ何も起こっていない今の段階で、一度刑事弁護に強い弁護士に相談しておいてもよいでしょう。
今後の参考にしてみてください。
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