フリーランスのための法律を元弁護士が解説!vol1
先日、大阪城の天守閣の側でたこ焼き屋を営業していた店主が1億3000万円の脱税で逮捕されたと報道されました。
私、この話を聞いたとき、かなり驚きました。
「たこ焼き屋ってそんなに儲かるの?」
同じように思った方も多いですよね?
今回は、たこ焼き屋の脱税事件の概要と今後のこと、たこ焼き屋が本当に儲かるのか、調べてみた結果をご紹介します。
1.たこ焼き屋の脱税事件の概要
先日、大阪城の天守閣の側でたこ焼き屋を営業していた72歳の女性が、1億3000万円もの所得税を脱税していたとの理由で国税庁に告発されました。
最近、外国人観光客が増えたことによって売り上げが急増し、この「3年間で5億円」稼いでいたとのことです。そしてまったく申告をしていなかったので、1億3000万円が脱税状態になってしまったそうです。
この女性は「これまで家族で細々と経営していて、申告しなくて良いと思っていた」「最近急に忙しくなって、申告する暇がなかった」などと言っているそうですが、
「そんなんある!?」
って感じですよね。
申告する暇とか、関係ないですよね、普通。私はいつも2月16日がきたらまっさきに申告していますよ。
ちなみに、稼いだお金はほとんど預金にしていたそうです。72歳にもなってそんなに預金を増やして脱税して、いったい何をしたかったのかな?と思ってしまいました。
2.1日どのくらい売り上げがあったのか?利益率、販売個数は?
たこ焼き屋が3年で5億という金額が衝撃的だったので、いったい1日どのくらい稼いでいたのか、計算してみました。
計算してみると、1日当たり
5億円÷3年÷365日=456621円
です。
1日45万円って、かなりすごいですよね!そんなに儲かるんだ、と思ってびっくりです。
そして、たこ焼きの原価率って、だいたい20%程度らしいです。利益率は80%ってことですから、かなり高いです。だから儲かるんですね。
そうしたら、57万円くらい売り上げないといけないので、1個600円としても、毎日950個くらいは売らないといけないということです。
「そんなに売れるの?」
って感じですよね!
3.店主の今後は「略式起訴」
告発されたたこ焼き屋の店主は、この先、脱税によって「略式起訴」されるとのことです。略式起訴というのは、実際に裁判所で刑事裁判を開くのではなく、罰金の納付書が自宅に送られてくるので、それを払ったら終わり、という刑罰です。
略式起訴で適用されるのは、100万円以下の罰金刑なのでこの女性は100万円以下の罰金を払ったら刑事罰は終了ということです。
「100万円かよ!!」
1億3000万円脱税したにしては、めちゃくちゃ安すぎますよね!
ただ、確かに刑事罰はそれだけですが、この方の場合まったく申告をしていなかったということなので、最低でも無申告加算税が加算されますし(税率15%くらい)、悪質とみなされたら重加算税も加算されます。重加算税となれば40%にもなりますので、相当大きな金額になります。
4.税務調査の方法は?
一般的に、税務調査は7月から12月の時期に行われやすいといわれていますが、本当ですね。
それにしても、どうやって所得を調べたんでしょう?申告もしていないくらいなら、きちんと帳簿もつけていなかったでしょうし。預金にしていたからバレたんでしょうか?
何にしても、税金はきちんと申告しないとダメですね!こわいです。
もしも税務調査の連絡があったら、必ず税理士に同席してもらいましょうね。自分一人で対応すると、高額な追徴課税をされます。絶対絶対税理士が必要なんで、その費用はけちらないように!!
また、自分で確定申告するなら、クラウドサービスが便利でお勧めです!日々の記帳や請求書発行なども楽ちんですよ♪
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