離婚・男女問題

不貞とは?離婚や慰謝料との関係について

配偶者が「不倫」「浮気」したら離婚につながります。

法律では、不倫や浮気のことを「不貞」と言いますが、不貞と浮気、不倫には異なる点もあります。

また、配偶者が不貞をすると、配偶者や不貞相手に慰謝料請求できます。

今回は、法律上の離婚原因になっている「不貞」について、ご説明します。

1.不貞とは

不貞とは、配偶者のある既婚者の人が、配偶者以外の人と性関係(肉体関係)を持つことです。

一般的には「不倫」「浮気」と言われていることが多いです。

ただ、不倫や浮気という場合、必ずしも「肉体関係」を伴いません。

特に、浮気という場合、単に「好き」と言い合っている場合やデートしているだけの関係を意味するケースも多いです。このようなプラトニックな関係では「不貞」になりません。

キスをしていても「不貞」ではないのです。

不貞と言うには、男女関係、肉体関係が必要です。

このことは、不貞を理由として離婚したり慰謝料請求したりするときに、非常に重要なポイントになります。

 

2.不貞は法律上の離婚原因

不貞は、法律上の離婚原因になっています。

民法では、離婚訴訟によって離婚できるケースを5つに分類しています。

  • 不貞
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 回復しがたい精神病
  • その他婚姻関係を継続し難い重大な事由

不貞は真っ先に挙がっていますから配偶者が不貞したら、相手に対して離婚請求できます。

法律上の離婚原因があると、訴訟によって強制的に離婚させてもらうことができるので、たとえ相手が「離婚したくない」と言っていても離婚できます。

 

3.不貞した人は、離婚請求できない

不貞が法律上の離婚原因になっているとしたら、不貞した人も自由に離婚請求できるのでしょうか?

そのようなことは、ありません。

不貞した人は、自分が離婚原因を作りだした責任ある人です。このような配偶者のことを「有責配偶者」と言います。

法律では、有責配偶者からの離婚請求が認められていません。

自分が離婚原因を作っておいて、身勝手に離婚請求するのは許さない、という考え方です。

そこで、不貞した人が離婚訴訟を起こしても、不貞の被害者が「離婚しません」と言えば、請求棄却されて離婚が認められません。

 

もしも配偶者が不倫をして、身勝手にも「離婚してくれ」などと言ってきたとき、拒絶している限り相手は離婚できないということです。

納得できない離婚に応じる必要はないので、覚えて置いて下さい。

 

4.不貞されると慰謝料請求できる

最後に、不貞と慰謝料についてご説明します。

4-1.不貞があると慰謝料が発生する

配偶者が不貞すると、「慰謝料」が発生します。

不貞は、民法上の「不法行為」になるからです。

不貞は違法行為であり、配偶者と不貞相手が故意(わざと)によって行うものです。そして、不貞された配偶者は不貞によって強い精神的苦痛を受けるので、損害賠償としての「慰謝料」が発生するのです。

不貞は配偶者と不貞(不倫)相手が共同して行うものなので、配偶者と不倫相手は共同で連帯責任を負います。

そこで、不貞されたら配偶者と不倫相手の両方に対し、全額の慰謝料請求ができます。

 

4-2.慰謝料請求には「証拠」が重要

ただし、不貞の慰謝料請求をするには必ず証拠が必要です。証拠がないのに請求をしても、「不倫なんてしていない」と言われたら、それ以上何も言えなくなってしまうからです。

 

不倫の慰謝料の証拠としては、配偶者と不倫相手が交わしたメールや一緒に写っている性的な写真、LINEのデータ、デートやプレゼントの領収証、電話の通話履歴などが考えられます。

 

中でも非常に有効なのが探偵の調査報告書です。

探偵事務所に依頼すると、相手方らにしっかりと張り付いて、ホテルを利用したところや浮気相手の家に泊まったところをとらえて証拠化してくれます。

詳細な文章とたくさんの写真、動画により、相手方も言い逃れができない程度の資料ができあがります。

きちんとした調査報告書ならば、裁判の証拠としても通用します。

そこで、慰謝料請求をするならば、まずは探偵事務所に相談をしてみると良いでしょう。

こちらのサービスを利用すると、全国から無料でお近くの探偵社に相談をすることができます。

 

 

個別の探偵社に連絡をしてみるのも良いでしょう。

 

以上のように、「不貞」があると、さまざまな問題が発生しますが、まずは不貞の証拠を集めることが大切です。

法的な問題は弁護士に、行動調査を依頼するなら探偵事務所に1度連絡を入れてみることをお勧めします。

 

ABOUT ME
福谷陽子
弁護士としての経験を活かして、法律・不動産の専門記事を執筆。多くの法律事務所様や不動産会社様、法律・不動産系メディア様からご依頼をお受けしております。 難しい法律や税務、不動産の知識をわかりやすく伝えるのがモットー。 何より目指すのはお客様の利益です。

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